厚生労働省は2040年に65歳を迎える人のうち、女性の2割が100歳まで生きるという推計を発表しました。
人生100年時代に突入。
「自分の体は自分で治す。」をテーマに
『漢方薬店の管理責任者歴』もある『現役鍼灸師』が、実経験や知識を基に「健康コンシェルジュ」となり【自分で治すツボや漢方薬、セルフケア】等をご紹介します。
首こり・肩こり
一般的に頭の重さはボーリング一個分と言われているように、首、肩にはかなりの負担が掛かっています。
PC作業などの長時間の同じ姿勢や携帯電話を使用する姿勢も更に負担が増し、コリの原因になります。
またストレスなどで体が緊張すると無意識に身体に力が入ってしまうことも原因となります。
他にも体の歪みは体にかかる負担が偏り、こりの原因となります。
①首・肩周辺の血流を良くする。
翳風(えいふう)
耳の後ろに骨の出っ張りがあります。
耳たぶと骨の出っ張りの間のくぼんだ所。
首や肩の血流を促し、リンパの流れも良くします。
両手で耳を覆うようにすると丁度親指があたります。
親指で骨の出っ張りのキワを刺激します。
10秒3~5セット行いましょう。
曲垣(きょくえん)
肩甲骨の内側の上角。
肩、首、腕のほうまで和らげる効果があります。
反対側の人差し指で刺激します。
刺激しながら、腕を回すと更に効果的です。
20~30回、左右の腕を片方ずつ回します。
肩井(けんせい)
温《お灸もおススメ!!》
井戸のようにエネルギーがでるツボです。
首の付け根と肩先を結ぶ線の中央。
肩に反対側の手を置き、人差し指や中指で圧痛点を探り、
硬結が強い箇所を確認しながら10秒、左右3~5セット押しましょう。
天窓(てんそう)
耳の下から首筋に走る太い筋肉の後ろ部分で喉ぼとけの高さ。
首から顔、頭の血行を促すツボです。
特に顔のむくみが気になる人におススメです。
反対側の人差し指で刺激します。
10秒3~5セット行いましょう。
②手にあるツボで離れた場所から整える。
落沈(らくちん)
温《お灸もおススメ!!》
寝違えなどの首筋の張りや肩こりに使用します。
落沈は東洋医学で寝違えの意味です。
手の甲の人差し指と中指の骨が交差する手前のくぼみ。
反対側の人差し指で(手前⇔奥)とスライドさせます。
30秒~60秒行いましょう。
手三里(てさんり)
温《お灸もおススメ!!》
「三」は「重要」、「里」は「土、稲」を意味します。稲は食料であることから胃腸の症状や、それに伴う症状によく使用されます。
手の甲側で肘を曲げて出来るシワから手首に向かって指3本分の所。
10秒3~5セット行いましょう。
③冷えからくるコリ。
首こり・肩こりは内臓や抹消の冷えが影響する事も。
冷えがある方は冷え改善のセルフケア(【お腹・足の冷え】参照)をおススメします。
⑤ツボ押し後、老廃物を排泄する事が大切です。
足裏の腎臓、輸尿管、膀胱などの反射区をツボ押しし、最後に常温の水やお白湯をコップ一杯飲みましょう。
⑥薬局で取り扱いのある(一般用医薬品)首、肩こりにおススメの漢方薬。
葛根湯(かっこんとう):本来発汗を促し、かぜの初期に頻用される処方ですが、
葛根には筋弛緩作用があることから、肩こりや四肢の痛み、関節痛などにも使用されます。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):血の滞りを取り除き、浮腫みや水の滞りを処理し、体内にこもった熱を冷まします。
肩こりや赤ら顔などがある人に使用します。
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう):芍薬と甘草の組み合わせは筋肉のひきつれを取る重要な組み合わせであり、肩こり、腰痛、胆石症の腹痛発作時、クローン病の腹痛など様々な疼痛に使用します。特にこむら返りに頻用されます。
※第2類医薬品はご購入の際、薬剤師、登録販売者にご相談やアドバイスを受けることをおススメします。